Hirose DF13
Pixhawk (PX4FMUv2)はヒロセのDF13シリーズを採用。本来サーフェスマウント(表面実装基板)用なので、設計上の最大抜き差し回数は30 ~ 50回まで。なんども抜いたり差したりする用途には向かず、基盤からハウジングが剥がれたり、圧着端子からワイヤが抜けたり、トラブルが多い。
Pixhawkのコピー商品や一部クローン、Pixhawk対応と記述のあるGPS等のセンサー類も、DF13の代わりにJSTのSHシリーズやMolexのPicoBlade等、似ているが別規格でサイズも微妙に異なるコネクターを使っている場合が多く、受け側コネクタハウジングの破損、ピン折れ、接触不良の原因となりやすい。コネクターハウジングが白い場合、ヒロセ純正のDF13でない可能性が高い。
JST GH
PixRacer (プロダクションバージョン), PXFmini以降の新しいボードは、JST(日本圧着端子製造)のGHシリーズに変更されている。GHは、ロックタブ付きなので取り外しが簡単で抜けない。サイズもそれほど大きくなく、挿入方向も迷わない。圧着端子もDF13より大きめでカスタムケーブルが作りやすい。
Molex CLICK-Mate
Pixhawk 2 (3DR version)、PixRacerのベータ版(プロトタイプ、非市販品)はMolexのClICK-Mateを使用。
CLICK-MateはCANバス対応製品にも使われている。JST GH同様ロックタブが付いている。DF13、GHに比べ、サイズは大きめ。
ケーブル自作
上記コネクタハウジング、圧着端子、圧着ペンチ等は、RS-Online, Mouser, DigiKey等のオンランショップで購入可能。ヒロセのDF13やJSTのコネクタは、秋葉原の西川電子部品等でも入手可能。
被覆素材
普通に市販されているリボンケーブルを使うと圧着端子の根元から千切れやすく熱にも弱いので、丈夫で柔らかい被覆のケーブルを推奨。ロボットケーブルはシールドされているものが多い点は好ましいが、被覆が硬いものが多く、FCのアイソレーションに影響を与え、Pixhawkをフローティングマウントしていても振動が伝わりやすくなり、共振の原因にもなりやすい。
- 3DRのリボンケーブルは比較的優秀
- Erle Robotics (PXF等)のケーブルはPTFE被覆と思われる。細いが硬く、癖がつきやすい
- AUAV (PixRacer)のケーブルはシリコン被覆のAWG 24と思われ、丈夫で柔らかいが、太すぎてコネクターハウジングに収まりきらない。自作はほぼ不可能
- 中国オンラインショップのGPS等は、ロボットケーブルが多いが、外周被覆が硬いのに内部の各線は細いPVCであるため、ストレスリリーフがないPixhawk側のコネクターの根元から千切れやすい
- 今のところのベストは一部センサーに付属してくるシリコン被覆のリボンケーブルだが、入手困難
スペック
Hirose DF13
- -35℃ ~ 85℃
- 150 V (AC)
- AWG 30 ~ 26
- https://www.hirose.com/product/jp/products/DF13/
JST GH
- -25℃ ~ 80℃
- 50V (AC, DC)
- AWG 26
- http://www.jst-mfg.com/product/pdf/jpn/GH.pdf